薬の使い過ぎによる「薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)」
頭痛をお持ちの方の中には仕事を休めない、周りに迷惑をかけたくないなどの理由で頭痛薬を頻繁に使用する方も見受けられます。しかし、頭痛薬の飲み過ぎは「薬剤の使用過多による頭痛」を起こす可能性があります。
薬剤の使用過多による頭痛は、薬を飲み過ぎることで、脳が痛みに対して敏感になり頭痛が起こりやすくなると考えられています。
薬剤の使用過多による頭痛のメカニズム
日本脳神経外科学会・日本脳神経外科コングレス https://square.umin.ac.jp/neuroinf/brain/zutsu.html (2021年3月現在)より作成
薬剤の使用過多による頭痛の特徴は以下の通りです1)。
- ・元々片頭痛や緊張型頭痛があり、現在は月に15日以上頭痛がある
- ・頭痛薬を3ヵ月以上前から服用し、月に10日以上服用している
- ・今まで効いていた頭痛薬が効かなくなったように感じ、服用回数が増えている
薬剤の使用過多による頭痛は、市販薬でも処方薬でも起こる可能性があります。
この頭痛への対応では、原因となる薬剤の服用を減らすことと、元々ある片頭痛などに正しく対処することが重要であり、病院での適切な診断と治療が欠かせません。
出典
- 1)監修/日本神経学会・日本頭痛学会・日本神経治療学会. 編集/「頭痛の診療ガイドライン」作成委員会. 頭痛の診療ガイドライン2021. 医学書院;2021.